医学部志望の受験生であっても、大学で実際にどんなことを学ぶのかよく知らない方もいらっしゃると思います。
今回は大学2年時の解剖学の講義や実習について、娘の経験談をシェアさせていただきます。
全ての大学が同じというわけではないので、ひとつの例として読んでいただければと思います。
- 実施が危ぶまれた解剖実習
- 解剖実習は体力奪われる
- テストの範囲は広くて重い
- テストには日本語も英語も両方必要
- これまで培ってきた英語が大活躍!
- 医学生に人気の英単語本
- 普通の英単語集とはちょっと違う
- 最後に
実施が危ぶまれた解剖実習
解剖学は講義と実習があり、まず講義が行われその後実習に入ります。
2020年の春、コロナ禍、真っ只中!
解剖実習は、医学生にとって重要な位置付けなのですが、多くの大学で解剖実習の実施が危ぶまれる事態が起きていたようです。
娘の在籍大学では延期となりながらも、なんとか実施されました。
大学によっては、やむなく中止の決断をされたところもあったそうです。
一応、誤解のないようお伝えしますが、解剖は動物ではなく人体の解剖です。
解剖実習は体力奪われる
解剖実習は、2ヶ月近く毎日5時間ぶっ通しで行われました。
毎日が、その時しか学べないことであり、どの瞬間も気が抜けませんから、学生は実習中ずっと神経を集中させています。
更に、立ちっぱなし、力仕事な部分もあるため、とにかく毎日ものすごく疲れるそうです。
そして帰宅後は、翌日の予習が必須!
娘の在籍大学では、コロナの影響で真夏の実施、そして感染予防の観点から常に窓全開のためエアコンはほぼ効かず、体力消耗に拍車がかかっていたようです。
解剖実習の内容については、娘から色々と聞いたのですが、なかなかパンチのある内容だったため、ここでは割愛させていただきます。
テストの範囲は広くて重い
解剖実習中には、学生一人一人に口頭試問が何度か行われます。
実習で体力を消耗しながら、予習だけでなく口頭試問のテスト勉強もしなければなりません。
口頭試問では、いつ誰にどんな質問がされるか分からないため、その範囲の広さから、答えられるかどうかも運次第のようなところもあるそうです。
実習が終わると、解剖学の筆記テストが待ち構えています。
範囲が広すぎてかなり大変らしく、やってもやっても終わらない!
覚えることも理解することも膨大だそうです。
筋肉・臓器・神経・骨は全て日本語名称に加え、英語でも覚えなきゃいけない!
日本語だけでもすごい量なのに、倍とか!!
テストには日本語も英語も両方必要
テストでは名称が英語でしか表記されていない場合もあるため、日本語名称しか覚えていなかった場合、即アウト!
その問題全てを捨てることになり、留年という文字が頭をかすめることになります。
英語名称というか、厳密に言えば英語とラテン語なんだけどね
これまで培ってきた英語が大活躍!
娘は、高校生物に出てくる程度の名称であれば、英語でも知ってはいるのですが、今回の解剖学では、初めて知る名称がたくさんあります。
日本語で初めてのものは英語でも初めてですから、やはり大変ではあります。
ただ、これまで英語にたくさん触れてきていることで、感覚というのが大きな助けとなったようです。
語源や類語から、単語の推測やイメージできることが、覚えやすさに繋がったようです。
他の人より、断然ハードルは低かったと思うな。
医学生に人気の英単語本
娘は、テスト対策は基本、先輩から譲り受けた資料や過去問を柱に勉強しています。
譲り受けた参考書の中に、医学生の間で有名な英単語本があります。
● 骨単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (骨編))
● 脳単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (脳・神経編))
医学書・医学専門書、看護・薬学などの教科書・専門書の専門買取サイト「メディカルマイスター」
普通の英単語集とはちょっと違う
本のタイトルから、一見、普通の英単語集のようですが、ただ単語が羅列しているだけのものではなく、語源解説はもちろんですが、図解で部位確認ができたり、働きなどの説明もあります。
「肉単」同じ部位の日本語ページと英語ページ(著者HPより)
娘に中を見せてもらいましたが、あまりにも数が多くて驚きました。
手の脈だけでこんなあんの??
最後に
医学部を目指す学生は、毎日すごく頑張っていらっしゃると思います。
勉強に疲れたなと感じた時、大学でどんなことを学ぶのかを知ることでモチベーション維持につながることもあります。
ちょっと息抜きに医学生の生活をのぞいてみるのもいいかもしれませんね。