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医学部地域枠はベストな選択?母子家庭の経済的な理由

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f:id:Camay:20220111123127p:plain前半記事では、地域枠とはどんな制度なのかについて説明をしました。

後半となる今回は、地域枠を理解した上での選択についてお話ししていきます。色々な事情がある中で、『地域枠選択が自分にとって、より良い選択であるか』を考える機会となれば幸いです。

前回の記事はこちら
 

偏差値による地域枠選択

経済的な理由ではなく偏差値のハードルが少し低めだからと、学校や塾での進路相談の際に、合格の可能性だけを考えて地域枠を提案されることもあるでしょう。

医師になれるのであればどんな形であっても良い!医師になることが目的なのだから!そういった声も聞こえてきそうですが、それだけの強い気持ちがあるのであれば、尚更、地域枠という制度をしっかりと理解した上で選択して下さい。

少し足りない偏差値のために、医師としてのキャリア形成に繋がる青年期の自由を手放す選択が本当に自分にとってベストなのかどうかを。

学校や塾の先生は、あなたのこの先の地域枠学生としての15年間に責任を持ってくれるわけではありません。地域枠選択をするなら「最後まで責任を持って義務を果たす」という強い意志が必要です。

また、必ずしも地域枠の偏差値が一般枠より低いというわけではありません。大学によっても違います。

経済的な理由での地域枠選択

一般枠を望んでいたとしても、経済的な面で地域枠選択をする家庭もあります。が、本当にその一択しかないのでしょうか?

一般枠を望んでいるのであれば、違う方法も探してみましょう!

大学独自の授業料免除制度、日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金、公益法人の給付型奨学金など、経済面を救済してもらえる方法はいくつかあります。

低所得者層の母子家庭の場合、下記全てを利用できる可能性もあります。

大学の授業料免除

大学の授業料免除に関しては対象者が経済支援を必要とする学生の場合と、成績優秀者の場合があります。成績に関しては総合大学の医学生であれば心配はないでしょう。

日本学生支援機構(JASSO)の給付型奨学金(返済不要)

JASSOの給付型奨学金は高校生であれば高校を通して申し込みます。大学生になってから大学を通して申し込むこともできます。

給付奨学金(返済不要) | JASSO

公益法人の給付型奨学金(返済不要)

公益法人の給付型奨学金は驚くほどたくさんありますし、申込み時期や金額、条件も様々です。

こちら↓の記事を参考にしてみて下さい。

 

 私立大学医学部の学費は高額

私立大学の場合、 学費は安いところでも2千万円、平均は3千万円台と国公立大学の何倍もお金がかかります。

経済的な負担がかなり大きいため、地域枠を選択する場合もあるかもしれません。その際は、奨学金の額も確認した上で、地域枠を選択するだけのメリットがあるかどうかをしっかり見ましょう。

奨学金の額は地域・大学によって違います。生活費でさえ到底カバーしきれないであろう額しか支給されない奨学金もありますし、学費+生活費までまかなえるような奨学金もあります。

有名どころで言えば、順天堂大学の東京都地域枠の奨学金は

6年間の学費2,080万円+月額10万円(6年間)

という高額なものです。多くをカバーしてくれるような地域枠は人気があるため、もちろん偏差値も高くなります。

関心からの地域枠選択

地元愛や地域医療に深く関心をもっている受験生にとっては、地域枠は非常に条件の良い受験枠であると言えます。

面接時にはその強い思いを余すところなく伝えましょう。地域医療について聞かれることもあるため、多少なりとも知っておくことは必要となってくるでしょう。

高校3年生には難しい選択

正直なところ、18歳の学生が自分の30代までの道のりなど想像もつかないことでしょう。

入学時、〇〇医になりたい!と強い思いを抱いていたとしても、実際に医学を学んでいく過程で、興味や関心を持つ分野などは変わるものです。

地域医療に関心があるから地域枠選択で大丈夫!と思っていても、その気持ちが変わる可能性はあります。逆に地域医療に興味を持っていなかった一般枠の学生が、地域医療に興味を持つこともあるでしょう。一般枠の学生であれば、そこで地域医療を選択することができますが、逆は難しいのです。

学びながら経験しながら、自分の適性や興味に合わせた診療科を決めることができるのと、できないのとでは、大きな違いがあります。選択肢は多いに越したことはありません。

これからの地域枠について思うこと

なにかと世間でも問題視されることの多い地域枠制度ですが、地域枠自体はそんなに悪い制度だとは思いません。経済的に難しいからと進学を諦めるしかない学生の救済措置となりうることや、現状の医師の偏在打開案としても必要な制度なのでしょう。

ただ、ちゃんと理解した上で地域枠の選択をすることが大切なのです。

問題視されている地域枠の離脱率や、人権侵害との声も上がる拘束・罰則制度も、全ては地域枠をしっかりと理解することなく選択することから始まっているのではないかと思います。

問題点は色々とあるかとは思いますが、先ずは、都道府県や大学側が、地域枠の特性をしっかり理解した上で高校生が選択できるような工夫をする必要があるのかもしれません。また塾や学校の先生にも、偏差値だけではなく、地域枠の特性についてもう少し知って頂くことで、学生も地域枠を知るキッカケになるのではないかとも思います。

最後に

ニュースでも話題となりましたが、山梨県は地域枠離脱に対して契約違反ということで違約金制度を設けています。その額は最大842万円です。奨学金+年利10%+違約金を一括で支払うことになります。この先、同じように制度を設ける地域も出てくるかもしれません。

また、2023年度からは都道府県診療科指定枠が設置される大学も出てきます。地域だけでなく診療科まで指定されるのです。

自由がなくなるというのは、選択肢が少なくなるということです。色々な事情はあるかとは思いますが、しっかりとメリット・デメリットを理解した上で選択しましょう。

 

医学部受験におすすめの本
 

 

*給付型奨学金の記事

 

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